藤巻健史(ふじまき たけし)
ビジネス書(経済・財務)
フジマキジャパン代表取締役・一ツ橋非常勤講師(経済学)
一ツ橋大→三井信託銀→米モルガン銀→東京市場唯一の外銀日本人支店長
モルガン銀行会長より、「伝説のディラー」の称号を与えられる
2000年以降、ジョージ・ソロス氏のアドバイザーを務める
さぁー、伝説のディーラー、ミスター フジマキの登場です。
お先真っ暗な題が付いております、、が副題を見ると、、 “明るい未来を迎える為の資産防衛術” とあります。
2012、8、25 第一刷発行の出来たてのホヤホヤ本で、ギリシャ、スペイン等が引き起こした ユーロ危機の原因、日本国の財政の実態を見据えて、本来在るべき姿に戻す術を この人ならではの言葉で非常に解り易く解説されています。
今、流行りでTVに出ずっぱりの○○経済ジャーナリストなんかは足元にも及ばぬ、 絶対的な実務を積んだミスターフジマキは、最も信頼のおける「真の経済学者」で、 ユーロ導入時より破綻を予言(宣言)し絶対円安論者で、 個人的には“アッラー”と呼んで崇めたてております。
現内閣においても、こういう人を財務大臣なんかに据えると良いのにとずっと願ってますが、 成らぬはこの人の著書を全てフィクションと捉えているからか、、
野田さん、傍に置きなさい。。
さて内容としては、、 先ずは欧州危機について 国間での経済格差が有るにも関わらず、通貨の統一(ユーロ)は愚行で、更に問題の本質は「固定相場制」の採用であり、一見変動相場制に見える日本も実は同じで実は日本の方が欧州より危機的状況、、とするのが主題となる考え方です。
日本の財政、、 日本の借金…960兆円(2012、3末) 1997年末 369兆円の借金が15年で2、6倍に!! 対GDP比債務残高を見ると、 日本…219%ギリシャ…181%イタリア…128%スペイン…77%、、、、と ユーロ加盟時の条件はなんと60%!!
更には、「欧州新財政規定」における単年度の財政赤字の対GDP比は 0、5%以内!!
日本円に換算すると、ユーロ参加資格は、、、2、3兆円!! 現状の日本はなんと44兆円!!!! 参加資格どころか、罰金を通り越して市中引きずりまわしの刑です。
にも関わらず、関わらず、、現状の手厚い公的社会保障を更に厚くしようとする政策は、 経営の原則「出るを制する者は全てを制す」から大きく乖離しており もはや生きていることが不思議な状態の国、、日本、が現状の様です。
また国民年金制度は設定時、納付率を80%として設定されていたにも関わらず 現状は57%、、と約4割を超える人が未納状況の中で更には実質的な平等税制や 手厚い社会保障、世界最大のゆうちょ銀行が国営でありながらも国債を買い続ける 、、、これは資本主義国ではなく立派な社会主義国であると、ばっさり斬ってくれますが 同時に副題の「明るい未来を、、」に繋がる危機的状況の中での投資方法 も具体的な例を挙げて懇切丁寧な解説が入ります。
現状の日本がどうなっているのか、近い将来何が起こる可能性が有るのか
両目を開けて見てみたい人、、是非。